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介護用品が勢揃い

低所得者への配慮としては、まず保険料の賦課徴収では、第一号被保険者に対する所得段階別定額保険料方式の採用によって所得に応じた保険料の賦課徴収が予定されていること、次に利用者負担では、高額介護サービス費の支給基準として定率負担の絶対額に上限額が設定されるが、低所得者にはこの限度額が一般の場合よりも低く設定することが予定されていること、∞一部負担の負担率(原則は10%)につき、市町村は、災害その他厚生省令で定める特別の事情があることにより、居宅サービス若しくは施設サービス、特定福祉用具の購入又は住宅改修に必要な費用を負担することが困難であると認めた要介護被保険者が受ける所定の介護給付につき、その一部負担の負担率を10%未満とすることができること(50条)、施設入所者に対する食費負担については、低所得者については、医療保険制度に準じた措置が講じられる予定であること、を挙げることができる。

同生活保護対象者介護保険における生活保護対象者の取り扱いは、65歳以上である場合には第一号被保険者資格を有するが、40歳以上65歳未満である場合には、第2号被保険者が医療保険各法の加入者に限定されていることによって、介護保険の被保険者とならない(国保6条6号)。 そこで問題となるのは、要保護者(生保6条2項)たる一号被保険者の保険料負担と利用者負担、および第2号被保険者から除外された要保護者の介護給付である。
この問題への対応として、生活保護法に新たに介護扶助に関する規定が新設された(施行法54条)。 厚生省の説明では、第一号被保険者については、その保険料は生活扶助により、また利用時の一部負担は新設の介護扶助により、それぞれ賄うこと、第2号被保険者については、介護扶助の対象として介護保険のサービスに相当する給付を自己負担なしで給付することが予定されている。
被保険者は保険料納付義務を負うが、保険料の滞納問題は社会保険方式を採る限り避けて通ることができない。 保険料の滞納につき、法は、市町村が徴収する保険料その他この法律の規定による徴収金は地方税法132条の3第3項に規定する法律で定める歳入とすると規定し(144条)、保険料納付義務者が納付の督促を受けてもなおこれを納付しないとき、市町村長はこれを地方税の滞納処分の例によって処分することができることになっている。
しかしこれに止まらず、保険料の滞納については、従来の医療保険におけるよりも極めて厳格な措置が採られている。 第一号被保険者の滞納と給付制限まず市町村は、保険料を滞納している第一号被保険者である要介護被保険者等が、所定の期聞が経過するまでの聞に当該保険料を納付しない場合、当該保険料の滞納につき、災害その他政令で定める特別の事情があるときを除き、当該被保険者等に対し、被保険者証の提出を求め、「支払い方法変更の記載」をする286条一項)。
「支払方法変更の記載」とは、居宅介護サービス、居宅介護支援サービス計画及び施設介護サービスにつき、現物給付規定(41条6項・46条4項及び48条5項)の適用をしない旨の記載であって、要介護者等は現金償還方式によって給付を受けざるを得なくなることを意味する。 これは、現物給付により行われる保険給付を償還払い化し、直接保険者から金銭の支払を行うことにより、保険料納付のインセンテイヴを付与するため、と説明されている(厚生省「介護保険制度基本想定問答」42頁)。
次に市町村は、保険給付を受けることができる第一号被保険者が保険料を滞納しており、かつ所定の期間までにこれを納付しないとき、災害その他特別の事情がないとき、保険給付の全部又は一部の支払を一時差し止める(67条一項)。 さらに市町村は、「支払方法変更の記載」を受けている要介護被保険者であって、保険給付の一時差止がなされているものが、なお滞納を続ける場合には、あらかじめ当該要介護被保険者に通知して、当該一時差止に係る保険給付の額から当該滞納額を控除することができる(67条3項)。
最後に市町村は、要介護認定、要支援認定等(以下、認定)をした場合、当該認定に係る第一号被保険者である要介護被保険者等について保険料徴収権消滅期間(保険料徴収権が時効によって消滅している期間)があるときは、被保険者証に「給付額減額等の記載」を行う(ただし、災害その他特別の事情があるときはこの限りでない。 69条一項)。
「給付額減額の記載」を受けた要介護被保険者等が給付時に受ける保険給付は、保険料徴収権の消滅した期間に応じ、その給付割合が90%から70%に引下げられ、また高額介護サービス費の支給は行われない(同条3項、4項)。 これは、保険給付を受ける可能性の高い医療保険制度と異なり、要介護状態となって始めて保険給付を受ける介護保険制度では、要介護状態となる前においても適切に保険料徴収を確保する手段を設ける必要性が高いことによる、と説明されている(厚生省「介護保険制度基本想定問答」39l4O頁)。

第2号被保険者の滞納と給付制限第2号被保険者については以下の措置が採られる。 市町村は、保険給付を受けることができる第2号被保険者である要介護被保険者について、保険料(税)を所定の期限までに納付しなかったもの(以下、未納医療保険等)がある場合、当該要介護被保険者に対し被保険者証の提出を求め、これに現物給付規定の適用をしない旨並びに保険給付の全部又は一部の支払を差し止める旨の記載(以下、保険給付差止の記載)をすることができる(68条一項)。
市町村は、保険給付差止の記載を受けた要介護被保険者等について、保険給付の全部又は一部の支払を一時差し止める(同条4項)。 介護保障を社会保険方式で行う場合、そのメリットがある反面、介護を受ける権利が保険加入者に限定され、また保険料負担が過重になって未納・滞納問題を引き起こしはしないか、また保険者を市町村としていることにより介護保険財政が不安定となって「第2の国保」になりはしないか、保険料は徴収されるがその前提となる基盤整備は大丈夫か、といった点が危慎されている。
保険料負担と基盤整備との関係保険料は法施行の当初から徴収されるが、その前提となる基盤整備の立ち後れが明らかであり、いわゆる新ゴールドプランの目標値のうち在宅介護の基盤整備は、平成11年度には達成できないことを政府も認め、そのために在宅サービス部分の段階的実施が予定されている。 保険料額は、その算定の基礎の基礎となる給付費それ自体が各市町村の基盤整備の状況によって変動するが、保険制度によって保険料を徴収する以上、基盤整備が緊急の課題である。
基盤未整備の状況は、実質的には保険料を徴収するにもかかわらず給付は不完全であることであって「保険原理」からしても許容できない事態である。 所定サービスの確保が著しく困難である離島その他の地域については、特例居宅介護サービス費の支給(42条)、特例居宅介護サービス計画費の支給(47条)、特例居宅支援サービス費の支給(54条)、特例居宅支援サービス計画費(59条)が現金給付として支給されるが、これらはあくまでも例外と考えられ、離島その他の地域であっても所定の現物給付が支給される基盤整備が求められる。

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